人工透析とは
人工透析とは、病気などでうまく働かなくなった腎臓の代わりに、飲食によって体内に蓄積する余分な水分や塩分、老廃物を取り除いて血液を綺麗にする治療法です。 透析治療には大きく分けて、血液透析と腹膜透析の2種類があります。
血液透析は、腕の血管を使って体内から血液を取り出し、血液透析器を通して血液をきれいにして再び体内に循環させる処置法です。血液透析を導入する前に、「内シャント」という動脈と静脈を皮膚の下でつなぎ合わせて血管を太くする手術を行います。
通常週3回、1回につき4時間〜通院します。医療機関で治療を行うため、時間的な拘束はありますが、医療者に任せて安心して透析をすることができます。
日本では、透析治療を受けている方の9割以上が血液透析を選択しています。
腹膜透析は、腹膜を利用して体内で血液を綺麗にする治療法です。
透析液の交換は患者様やご家族・介護者の方がご自宅や職場で行い、月に1~2回病院を受診します。
腹膜透析を開始する際、お腹に直径5~6ミリほどのカテーテル(チューブ)を埋め込みます。
カテーテルの出口付近は細菌による感染症を起こしやすく、患者様ご自身での自己管理が重要となります。
出口付近を1日1回以上確認し、消毒や洗浄を行います。
腹膜透析には、1日に4回程度の透析液バックの交換を患者さん自身が行うCAPDと、夜寝ている間に装置を使って自動的に透析を行うAPDの2種類があり、患者様の生活に合わせた治療が行えます。
透析の準備
透析治療について知る
これから透析を始める方は、どんな治療法があるのか、どのくらいの頻度で通院するのか等、確認してから治療に進みましょう。
ご不明点がございましたら、お気軽にご相談ください。
【血液透析の方】 内シャントの準備
血液透析ではたくさんの血液を透析器に運ぶため、太い血管が必要になります。
そこで、動脈と静脈を皮膚の下でつなぎ合わせて血管を太くする「内シャント」を事前に準備します。
【腹膜透析の方】 カテーテルの準備
腹膜透析を行うために、手術をしてカテーテルをお腹に埋め込みます。
一度埋め込まれたカテーテルは、トラブルがなければ半永久的に使用します。
食事療法
透析治療を始める場合は、食事療法を行います。
水分や塩分、カリウム、リンなどの摂りすぎに気をつけて必要な栄養素を摂ることができるよう、バランス良く食事をします。
社会福祉サービスについて知る
透析が必要な慢性腎不全の患者様は、社会福祉サービスを受けることができます。
当院でもご案内可能ですので、お気軽にご相談ください。
週間スケジュール例
Aさんの場合
(70代女性)
送迎を利用して午前透析。
午後は介護サービスや趣味の時間に。
- 透析:月・水・金の午前
- 南大和通所リハビリテーションセンターに通っている。
スケジュール例
Bさんの場合
(50代男性)
日中仕事をして夜間透析。
趣味の旅行を楽しみたい。
- 透析:火・木・土の夜間
- 通常、日中仕事をして夜間透析。
今週は土曜日を早朝に変更し、その後2泊3日の旅行へ出かける。
スケジュール例
設備について
透析治療室
快適な透析治療時間を過ごしていただくために、各ベッドにはテレビモニターが設置され、院内Wi-Fiも完備しております。また、花粉やウイルスを吸着する大型空気清浄機を設置しております。
透析装置
全台オンラインHDF対応全自動透析装置を導入し、さまざまな治療法に対応します。また、透析支援システムにより透析管理を迅速かつ正確に行います。
無料送迎サービス
治療を受ける患者様、ご家族様の通院へのご負担を少しでも軽減できるよう、無料送迎サービスを行っております。車いす対応車両もございますので、車いすにお乗りになられたまま入室可能です。送迎エリアはお気軽にご相談ください。